茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

日雇い派遣日記(20)

           加藤匡通

四月×日(月) 雨のちどぶ掃除

朝から雨、しかし明日の地鎮祭の前にブロック積と整地を終らせると聞いていたので仕度して玄関から出たら携帯が鳴った。あまりのタイミングのよさに監視されてるのかと思ったくらいだ。雨でブロックを積めないから中止とのこと。うーん、雨天決行と中止の判断基準が分からない。ああ、また日当がふいになる。今週出は四日かよ、厳しいな。
二度寝してたら八時過ぎに電話が鳴った。先日の高級住宅地現場の道路排水桝が泥で詰まってあふれそうなので今から出れないかという。G社の仕事はほぼ終わり、もう片付けだけで僕が行くことはないと思っていたんだけど。かけてきた職長自身、今聞いてこれから出るらしい。出ることにして本日二度目の着替え。
排水ますは、現場作業が全て終了すると中に溜まった泥の掃除となる。必ずしも外溝屋の仕事ではなく、クリーニング屋や土工もする作業だ。いずれにしても一日二日後にはやる予定だった。
ということで、要するにどぶ掃除だ。一メートル近く溜まった泥をスコップで掻き出し、周囲の側溝もきれいにする。土工、雑工時代によくやった。紛い物の経営者だった時の仕事は下水関係だったので、それに比べりゃどぶ掃除などなんでもない。技術もいらない楽な仕事である。という訳で鼻歌混じりで雨の中どぶ掃除。他にもいくつか作業はあったが、五時までかからず終わりになった。