茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

2014年度茨城不安定労働組合定期大会

  三月二十三日に自由と生存の家・茨城で茨城不安定労働組合2014年度定期大会が開かれました。決算、予算、方針案などが可決され、執行委員長に加藤匡通が、執行委員に藤田康元が選ばれました。

  また、来賓として東日本NTT関連合同労働組合茨城支部の方からメッセージをいただきました。さらに、フリーター全般労働組合、APFS労働組合、府中緊急派遣村労働組合からは以下のメッセージをもらっています。



組合大会に寄せて

 親愛なる仲間のみなさん。
 茨城不安定労働組合の2014年大会をお祝いします。
 ほんとうはそちらにうかがってご挨拶すべきところですが、こちらの手違いでうかがうことができずまことに申し訳ありません。
 間接雇用を無期限に延長する派遣法の改悪が国会に上程され、有期雇用の無期転換を10年に延長する厚生労働省の方針が策定されました。安倍自民党政権は、人間をこまぎれで不安定な環境で就労させ、いくらでも使い捨てにできるようにしたいという資本の要求に適う制度を強制しようとしています。これは近年日本社会で吹き荒れている、生活保護叩きの論理的な帰結です。
 このような中で、福祉、接客など対人サービス労働を中心として、労働はハラスメント化の度合いを強めています。理不尽な要求に屈従を強いられることで、軽蔑と不信でひとに対することが常態化し、嘲笑と逃避の機会を探る速度ばかりが問われています。労働を通じた社会的包摂のディストピアが「生の無条件肯定を包囲しつつあるのです。
 希望を語ることはできないかもしれません。しかし、それでもパンと薔薇を求めてともに奮闘していきましょう。

2014年3月23日
フリーター全般労働組合
共同代表 山口素明



連帯メッセージ
府中緊急派遣村労働組合執行委員長 村上正樹

 定期大会開催おめでとうございます。
 本来なら、そちらに伺うべきですが、事情により参加できなくなってしまい、申し訳ありません。
 東日本大震災そして福島原発事故から3年が経過しました。政府による被災者への支援は遅々として進まず、原発事故も全く収束していません。現在「除染」作業に使用されている除染袋の耐用年数は3〜5年と言われており、既に破れてしまっているものもあるとの事。いかにこの国が福島原発事故ときちんと向き合おうとしていないか、この事例に端的に現れています。
 茨城のつくばは、私たちの主な活動場所である東京多摩地域と同じ関東とはいえ、福島の原発により近く、また同県内に東海原発も立地しています。さまざまな困難がある事でしょう。そのような中、地道に着実に活動をされている貴組合に敬意を表します。
 また、経済闘争に終始する事無く、階級問題や国家権力そのもの、そして天皇制の問題にわたるまで、この社会の問題に広く取り組まれている貴組合の姿勢は、大変貴重であると考えます。貧困や格差への、意欲的取り組みのひとつの結晶とも言える自由と生存の家・茨城と共に、今後も維持、継続していって下さい。
 2020年の東京オリンピック開催が決定してしまいました。現政権はこれを梃子に、経済の更なる強化を叫んでいます。しかし、私たちはこれまでも、開発に伴い排除された多くの仲間を見てきました。また一旦は引っ込めた国家戦略特区構想も未だ蠢いています。生存や尊厳を無視した上に行なわれる経済の強化など、地獄でしかないでしょう。このような中、差別排外主義を背景にナ ショナリズムの祭典の準備が始まったのです。
 そしてその差別排外主義に乗り続ける安倍首相は、虚像でしかないアベノミクスとやらで図に乗っています。確かにベアは、 ある意味良い報せなのかも知れません。しかし、大企業に限られた話です。しかもそれとて本来支払われるべきものが内部留保として出されてこなかった事の結果でしかなく、この国の99%を占める中小企業に、そういった余力があるとはとても言えないでしょう。 一方で人そのものを食い物にする、所謂ブラック企業が跋扈しています。ますます固定化され強化される貧富の差、そして簒奪され続ける尊厳に、絶望は深くならざるを得ません。
 しかし、私達は、決して悲観や諦念に埋没する事無く、ちょっとぐらいはブレながらも、できるなら笑顔でこの逆境に立ち向かっていくのです。出合った人達や仲間との連帯を糧にして。
 共にたたかいましょう。




茨城不安定労働組合
定期大会 議長 殿

               メッセージ

 定期大会の開催、おめでとうございます。貴組合の不屈の活動に敬意を表し連帯のメッセージをお送りします。
 現在、安倍政権による「アベノミクス」なる経済政策により一部大企業では賃上げの動きがありますが、その一方で中小・零細企業の労働者、非正規労働者などは相も変らぬ低賃金と苛酷な労働条件に苦しめられています。さらに政府は格差社会の是正どころか、派遣労働完全自由化や労働時間の規制緩和など労働法制の改悪に突き進んでいます。このままでは更なる貧困と絶望がこの国を覆ってしまうでしょう。
 私どもAPFS労働組合にも、不当解雇・賃金未払い・労災かくし・社会保険未加入等々の労働相談が絶え間なく寄せられています。外国人ということで差別されパワーハラスメントに悩む移住労働者も激増しています 
こうした社会状況に対し、我々、労働組合は今こそ連帯し、資本による攻撃を打ち破っていかねばなりません。労働者の権利拡大を求めていかねばなりません。
 また、安倍政権による「集団的自衛権の容認」「憲法改悪」「原発再稼働」といった反動に抗する闘いも必要となっています。
 今後も貴組合と共に闘っていく決意を述べて、貴大会へのメッセージといたします。


2014年3月23日

APFS労働組合
執行委員長 山口智