茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(269)ガラ出しで指が腫れる

加藤匡通
八月×日(金)
  この前、朝目を覚ましたら六時だった。思わず声を上げて慌てて飛び起き一階に下りると、停滞期から活動期に入った母が早朝から家事をしている。今日は待ち合わせが七時十分、六時三分の次は二十四分だけどそれも間に合うかどうか、四十四分だと一体何時に現場に入ることになるのか、八時までには入れるのか?そんなことを考えながら母に聞いた。「今日何曜日?」「日曜だけど」。もちろん布団に戻った。普段なら目が覚めたら何曜かと考えるんだが、どうしたんだ?
  翌日、七時十分待ち合わせの現場に無事入った。都内の私立校の改修工事だ。夏休み中は学校の改修工事が多く、日雇派遣でも夏休みの定番、これまでに何校回ったかわからない。今回はトイレの改修、なんと派遣会社が直接学校から工事を請け負っている。が、僕の役割は同じ、雑工である。工事は先週の土曜から、本格的に始まったのは僕の入った月曜からで二日間ははつり屋がトイレをはつり、僕たちははつりガラを袋に詰めて階段で下ろしていた。月曜は取り外されている小便器を下ろし、間仕切りのパーテーションを下ろし、後は延々ガラ袋を下ろす。トイレは二階と三階、何、大した距離じゃない、このくらい辛くない、辛くな、いややっぱ無理!。直射日光こそないものの、階段を何度も昇り降りするのはかなりきつい。やってる時間は一日二時間程度だろうが、三日目の朝、現場でゴム手をはめようかと手を見たら、右手の人差し指と中指が腫れていてパンパン、曲げても指が曲がりきらなくなっていた。やっぱりずっとラクしてたんだなあ。
  そんな辛いガラ出しも三日で終わり、今日など二人いるのに手が浮いて一時間近く待機していたりする。いや、仕事がラクなのはいいことだよ。