茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(387)日雇を脱却?

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(387)日雇を脱却?
加藤匡通
十月×日(土)
 派遣会社に給料を受け取りに行ったら重役に呼び出された。重役ったってまだ三十代、僕の登録している派遣会社は小さいし、役員はみんな若い。他の会社との交渉ごととかで軽く見られたりしないのかね?社会保険料の改定でもあるのかと思ったら、雇用契約の改定だった。
  基本給が九千二百円と二百円あがり、残業代が基本給の一・二五倍になった。これまでは昇給を反映した残業代ではなかったのだ。つーか、気付けよ俺。だが、最大の眼目は給料ではなかった。雇用期間は「期限の定めなし」とある!
 そもそもこの派遣会社に登録した二〇〇三年に雇用契約書を交わした記憶もないので(自分たちで労働組合を立ち上げるなんて考えもしていない頃だから、と言い訳をする。)以前の契約がどうなっていたのか、本当に契約を交わしていたのかも実は記憶にない(自分たちで労働組合を立ち上げるなんて考えもしていない頃だから、と二回目の言い訳。)。だが常雇と言う自覚は全くなく、明記されていなくとも自身を日雇と思っていた。これは僕だけではなく登録していた者の過半数がそう思っていたはずだ。そう思っていなかったのはアルバイトのつもりで来ていた者か(もちろん気がつけばアルバイトは果てしなく長期化する)か、自身の状況を把握していないに過ぎない。
 これは日雇派遣、あるいは日雇からの脱却なのだろうか?確かに社会保険に入ったし、常雇いの雇用保険にも入った(それまでは日雇の雇用保険にも入れず、失業への金銭的保障は何もなかった)。けどこんな給料で常雇いとか言われても納得出来ないよなあ。日給月給は日雇いではない?そうかもしれないが・・・気がつけば日雇と言う雇用形態に様々な意味で執着するようになっていたのだが、こんな形でそれが終わるとは。だが、これは本当に日雇からの脱却なのか?現場は日替り、仕事が薄くなれば手配が着かないのは変わらないし、それどころか会社のご機嫌を損ねれば干される可能性は相変わらずだ。常雇いってこんなもんかよ?(「なら、いらない」をどうにか飲み込む。)
 ところでこの日記の題名どうしようか?