茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(常雇?)(400)マイナス二万七千円

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(常雇?)(400)マイナス二万七千円
加藤匡通
三月××日(金)
 丸二ヶ月同じ現場に入っている。ビルの改修工事、躯体はむき出し、最近日中は二十度を越える日も多いが現場の中は朝夕の冷たさを保ったままでちっとも暖まらない。
 火曜の夕方から体調を崩した。鼻が止まらなくなっているし、だるい。これはいかんとその夜の学習会を休んで早めに布団に入った。それでも水曜は絶不調、鼻のかみすぎで鼻が真っ赤になった。多分熱もある。が、夜は組合の電話相談、いくつか話さないとならないことがあるので休む訳にも行かない。木曜は朝から熱っぽく、どうしようかと思ったが、今月はあと三日出ないと皆勤手当が付かない。一万五千円は大きい。体温を測って熱があると確認してしまえば心が折れる。そう思って熱は測らなかったが、昼休みに根を上げた。同僚に申告、その場で即帰れとなった。無理して仕事をしてもろくなことにならないのも確かだし、風邪が伝染るのも迷惑だ。ならそもそも来るな?確かに。でも金がなあ。帰りに医者に行って薬ももらった。
 で、今日。朝いつもの時間に目覚め、体温を測ると平熱とも言い難い。けど、行こうと思えば仕事には行ける。しかし心は折れた。ああ、これで今月の皆勤手当はぱあだ。一万五千円と今日の日当ほぼ一万円、さらに当日連絡欠勤の罰金(名目は違うかもしれないが)二千円で計二万七千円のマイナス!うわあ!
 仕方ない。一日横になって本読んでビラ書くか。今日はきっとそのための時間なんだ。そうに違いない。