賃金奴隷な日々 日雇派遣日記（常雇？）(４０２)現場でメーデーの隊列を見る
加藤匡通
四月××日（土）
現場の前は大きな公園である。毎朝公園を通り抜けて来るんだが、今朝は公園の中にどう見ても公安にしか見えない人物を十名単位で発見した。なんでこんな所に？そもそも僕のことなんか気にしちゃいないのはすぐわかった。隣を通っても僕には気付かない。監視対象があるらしいんだけど、彼らが見ている方に人はいないぞ？
八時過ぎに疑問は解けた。なんと現場前の公園はメーデーのデモの出発地点だったのだ。メイン会場に向けてデモをして行くらしい。八十年代までの運動ではデモ出発地点まで最寄駅で仲間同士集まってデモをしていたと聞いたことはあるが、連合のメーデーではまだやってるんだ！いや驚いたよ。
僕はと言えば、デモ隊を眺めながら職長から怒鳴られれている。一月末からずっと入っている現場だが、実は職長から怒鳴られ続けている。一時期は本当に毎日何度もやられていて、潰されるんじゃないかと思っていた。最近は一時期ほどではなくなったものの、負担であることに変わりはない。・・・あのメーデーの隊列とは、離れたところにいるんだなあ、やっぱり。
やってらんなくなってきたので、夜は集会に行く予定だったのをやめにして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を見に行った。以前はこういう時、運動を優先していたが、最近それが辛くなってきている。多分仕事が辛いんだと思う。で、映画館であまりのことに絶句して、車で一人になってから叫びまくった。「ガチ全滅」は伊達じゃなかった！しかも「サノスは帰ってくる」って、おい！
