茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(483)コンビニ前でコンビニ弁当

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(483)コンビニ前でコンビニ弁当
加藤匡通
十二月××日(金)
    もう十二月も後半どころか年末に近い。このブログはぽつんぽつんとしか書かなくなっているが、ネタに事欠いている訳ではない。賃労働が忙しいとネットカフェでこのブログを打ち込む時間がなくなるのだ。半分くらい書いた「満水試験と水芸」を仕上げてからだと年内に十二月に入らないおそれもあるので「満水試験と水芸」は未完成のままで放置すると思う。
 埼玉の現場に来ている。埼玉でわかるのは大学のあった熊谷だけ、ですらない。立正大学熊谷校舎は熊谷の外れにあって周りにはほとんど何もなかった。僕は森林公園駅からバスで通っていたので熊谷の市街地には友人のアパートに行ったことがあるだけ、土地勘はまるでない。ついでに言えば八十八年段階で森林公園駅前にはコンビニすらなかった。喫茶店はあったが、バブル期にも関わらず全く金のなかった僕は入ることなく終わった。
 今回の埼玉の現場はあまり店も多くない、淋しい場所にある。V社からユンボのオペも含めて三人で同業他社の応募に来ている。作業は配管埋設、と言うより監督手元に近い。設備の監督が付きっきりで指示を出す。ただ、この監督は自分もスコップを握ったりする。大抵指示して見てるだけなので印象派悪くないが、こうも支持出しまくりだと職人たちは嫌がりそうだ。それに、次から次へと仕事を持ってきて、かなり忙しい。
 昼休みになったが、近くに食べられる店はない。この夏から母の弁当はなくなったので、昼はどこかで調達しなければならない。コンビニまで十分はかからないが、ちょっとある。気分的には駅に戻るに近い。弁当買って帰ってきたら三十分近くかかる。面倒になった。コンビニで弁当を買い、店の前に座り込んで弁当を食べることにした。こんなこと、年に一度もやらない。さすがにみっともないと自分でも思うからだが、弁当持って戻る気力は萎えた。他人がやっている光景を見ることも滅多にない。なのにこのコンビニには先客がいる!同じ現場の作業員なのかはわからないが、やっぱり昼休みの時間が惜しいのだろう。・・・いや、このシチュエーションで食べても全く旨くないんですけど!
 日雇派遣の頃、仕事が早上がりで映画を見ようと現場から歩いて近くの六本木に向かい、雨だったので公園にも行けず、弁当を食べる場所がなくてマクドナルドの店内の柱の陰で食べたことがある。これはやっぱり全く落ち着かない昼食で、その時見たほぼ全編手話で進行する、聾唖者のの過酷な境遇を描いたカザフスタンの『スヴェタ』の強烈さ共々記憶に残っている。ちなみにこの話も時間切れで書かなかったネタの一つだ。
   高円寺の 都丸書店が年内で閉店と知った。新型感染症の影響がいろんなところに及んでいて、古本屋もかなりダメージを受けていると聞いてはいた。都丸書店までとは。二万六千円で『バクーニン著作集』を買ったのは九十二年だったか?社会主義関係の本が多い店で、何度もお世話になった。年内に行けるかな。
 今月はどうにか仕事があった。いつまでこんなかね。来年はどうなることやら(もう一週間ないんだから鬼は笑わないよな。)。