茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

被曝労働を考える記録映画上映会イン取手 『原発はいま』

被曝労働を考える記録映画上映会イン取手 『原発はいま』

9月18日(水)19時から
取手市立働く婦人の家/勤労青少年ホーム(ゆうあいプラザ) 集会室 (取手市白山5−5−1 関東鉄道常総線西取手駅下車)
入場無料
主催 茨城不安定労働組合  連絡先090−8441−1457(加藤) 090−3902−5801(藤田)


原発はいま』 1982年製作 50分
企画・製作 全日本運輸一般関西地区生コン支部+映像集団「8の会」
復刻版製作 斉藤征二+被ばく労働を考えるネットワーク
復刻版DVDを上映


三十年前に製作されたドキュメンタリーがある。原子力発電所の下請け労働者の労働組合の活動を記録した映画だ。
原発では数多くの人々が働いている。安全な場所から数字を読み取り指示を出すだけの者から、その指示通りに動かすために放射線の飛び交う中で汗を流す者まで。実際の現場は大小無数の配管のボルトを締めたり、こぼれた汚染水をウエスでふき取ったり、そんな作業を膨大にこなす上に原発は成り立っている。しかし私たちはこの三十年、そんなことを気にしてこなかった。チェルノブイリがありJCOがあったが、一時は気にしてもやがて忘れ、原発の問題に目を向ける人は少数のままだった。
今、多くの目が原発に注がれているが、そこで働く人々にまでその視線が届いているとは言い難い。映画の中の労組も今はない。東電や研究機関、日立や東芝といった原発を作る大企業で働く人々には労働組合はある。けれども下請けの原発労働者や、除染作業を行っている労働者はばらばらにされたままだ。何十にもピンハネされても文句を言うことも出来ない。被曝してもごまかされ、自分たちが本当はどれだけ被曝しているのかも知らされない。
それは今現在の私たち自身の姿でもある。原発や除染作業で働く人々とどうつながっていくのかを考えることは、ばらばらな、一人一人では企業や資本と交渉出来ない私たちがどうつながって、自分たちの権利を主張し勝ち取っていくのかを考えることでもある。際限のないピンハネサービス残業からどう逃げるのか。体調を崩し、自殺するほど追いつめられる仕事をなぜしなければならないのか。三百六十五日二十四時間働けと強要されずに、人間らしく生きていくにはどうすればいいのかを考えることだ。
映画が問いかけているのは三十年前の、古びた問題ではない。私たちが今どうするのかが問われている。