茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(日給月給日記への変更検討中)(220)仕事より怪獣が大事

加藤匡通
九月×日(土)
  『ぴあ』がなくなってから映画の情報がさっぱりわからなくなっている。新聞と限られた雑誌からだけになり、見逃したことにすら気付かない映画がどれだけあるのかもわからない。『ぴあ』が出て来た時に、情報は自分から動いて取るものだと上映会の情報提供を拒否した話を、ドキュメンタリーの製作・上映を運動として展開していた布川徹郎から聞いたことがある。今の僕はまさに布川さんの批判の対象だな。もうアンテナなんて張ってないよ(もしかしてこの言いまわしって今は通じないのか?)。その布川さんも去年死んでしまった。
   新聞で見て慌てて携帯で検索して、PFFの特別上映でレイ・ハリーハウゼンの上映があると知ったが、その日は仕事。無理して休んだらいろいろ差し障りが出て来るから休めない。『シンドバッド七回目の冒険』『アルゴ探検隊の大冒険』『タイタンの戦い』と人形アニメの怪獣映画三本をまとめて上映する。劇場で見たことがあるのは『アルゴ探検隊の大冒険』だけだ。『タイタンの戦い』はフィルム上映だが、多分最後のフィルム上映で、他はDLP。いずれにしても劇場で見る最後の機会だろうな。くうー、大画面で見てぇ。
  これでは何のために働いているのかわからない。それを割り切るのが大人と言うことなのだろう。しかし僕は本を読むため、映画を見るため、運動をして社会を変えるために、その前提としてまず自分が生きていくために賃労働をしている。仕事=賃労働は生きていくための単なる手段であって、決して目的ではない。賃労働のために見たい映画を見れないのでは本末転倒もいいところだ。つーか、仕事より怪獣が大事なんじゃあ!なのに何故こんなことに。仕事はたえず二の次にしたいよ。