茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(101) 三カ月過ぎても雨

加藤匡通
六月××日()
つくばエクスプレスの運行は節電ダイヤとは言いつつもほぼ通常通りに戻っている。平日昼間の快速は相変わらず動いていないが土休ダイヤは震災前に戻ったらしい。守谷の手前、利根川の陸橋(とは言ってもこの電車は高架ばかりで全部陸橋みたいなもんなんだけど)では補修工事をしていたのかこの間ずっとそこだけ徐行運転でスピードが極端に落ちていたが工事は終わったようで橋の上もまたすごいスピードですっ飛ばすようになった。
屋根の一部を覆っていたブルーシートがいつの間にかなくなり屋根瓦の一部分だけが真新しくなっていたり、石塀の上段だけ新しい物が積まれていたりと目に見えるところは復旧されているようだ。けれども個人宅の外壁が崩れてしまったところなど、シートで覆われただけで手付かずのところもまだまだ見受けられる。県南でこうなのだから北はどんななのかと思うとなんと言えばいいのか。
今週は三週開けた現場に戻り仕上げに向けて作業している。震災による材料不足で現場は遅れ、ただでさえ仕事の多い六月七月がパンパンになっていると悲鳴が聞こえて来る。今日も雨の中ブロック積みとフェンスの取り付けだ。足下は泥だらけ、汚れる滑る、やりづらいことこの上ない。これで泥引っ張るなと言われても。
雨に濡れての作業というと日雇派遣で真っ先に思い出すのは重機による建物解体の手元の水撒きだが、これは以前書いた。パッと思い出すだけで高円寺の女子校だの癌研だの金町の都営住宅だのといくつもある。防水屋の手元で入って屋上防水工事のためにはき掃除をしていたら雨が降り出して十時過ぎには中止になったってのも前に書いたな。
 建物解体の現場で基礎だけ残して近隣からのクレームで作業が中断、土中に少しだけ残った基礎の解体に手元で呼ばれたが当日は土砂降りだったことがある。解体そのものはほぼ終わっていて土が埋め戻されていた現場内には休憩所もなく単管にベニヤを立てかけただけの屋根の下で着替えたが、少し熱っぽかった中の仕事で翌朝見事熱を出し寝込んだってのは前に書いたっけ?この時は三、四日寝込んだ。仕事そのものはスコップで軽く穴を掘ったりする程度でむしろ楽だった
はずだが、休憩中も暖を取れずに震えてたからな。
現場前の道路は案の定泥だらけで職人たちが車を出してから道路を洗うのが本日最後のお仕事。雨は結局ほぼ一日降り続いた。