茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(321)運は残っているか?

八月××日(金)
先月入った体育館耐震改修工事に戻って来た。今回は荷上げ屋扱いらしい。朝礼でも地元のゼネコンの監督から「荷上げ屋さん」と呼ばれた。荷は鉄骨、体育館の天井に組まれてる奴だ。この耐震工事は鉄骨を補強する形である。もちろんとても重い。一人で運べる物もあるが体育館入り口は階段だし床には材料が置いてあったりして足下は悪いので二人一組で運ぶ。トラック一台分、長い物で四メートルの鉄骨を台車で体育館入り口まで押して、手で持ち上げふうふう言いながら運ぶ。この日は派遣会社から二人、相方は僕より年上の小柄な人で、見た目の通り体力はなかった。一本運んでは「加藤さんちょっと待って。」。この場合体力がないだけではなくて、搬入前の段取りもてきぱき出来ずゼネコンの監督から叱り飛ばされていた。一台分を運び終え、次はどうすると、電車が止まってしまい大幅に遅れて来た、今回の工事で鉄骨取り付け関係を丸々請け負っているB社の監督に聞いた。こっちの監督は実は僕のいる派遣会社の社員でB社に出向してきている。そう、派遣会社は作業員だけでなく監督も派遣するのだ。「今日はこれで終わりですよ。」!まだ十時半だよ。相方がしっかりしていればもう三十分早かったのに、とは考えない考えない。暑い中、重量物の搬入はきついとは言えこの程度なら全くもって許容範囲、それでこんなに早上がりなら何の問題もない。
翌日は前日搬入した鉄骨をウィンチ使って屋根直下の足場上に引き上げる鳶の手元で、自分たちのペースで出来た搬入と違い鳶のペースに合わせて動いていたのでかなり大変だった。前にも書いた通り屋根の真下で相当暑い上に休みなく鉄骨が上がってくる。重量物を持ち上げるときは腰を落として、とよく言われるがあまりに重くて腰を落としたら鉄骨を持ち上げられないのだ。で、腰に負担をかけながら鉄骨引き上げをしていたら当然のように腰を痛め、この日の午後から腰をかばいつつの作業になってしまった。若い鳶から「大丈夫ですか。」と言われて「大丈夫じゃないです。」と答える。いや本当に大丈夫じゃないです。
この現場には今週四日通ったがうち三日が早上がり、五時までやったのは腰を痛めた二日目だけ、三日目は三時、今日も午前中で終わりだった。同じ現場に通う場合僕たちはたいてい常用として入る。常用は終わり終いなんてなく、定時まで仕事を振られ続ける。続けて入った現場で早上がりが続くなど、僕には初めてのことだ。
今月は『進撃の巨人』『ジュラシック・ワールド』『バケモノの子』と映画も当たりが続いている。どれもすぐに二回目を見たくなった。その上に早上がりが続くとは、これは運を使い果たしているんじゃないのか?今年の8・15大丈夫か?