茨城不安定労働組合

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日雇い派遣日記(81)モルタルの充填は大事です

二月××日(火)

                加藤匡通

 昨日は朝からブロック基礎のコン打ち。ほんの少し雪が落ちてくる中のコン打ちだが、一輪車にポンプ車から取った生コンを入れて凸凹もいいとこの現場内を押し歩くのは結構な労働なので(もちろん現場仕事なんてどれも程度の差はあれ「結構な労働」には違いない)、朝一は寒くて何枚にも着込んでいた上着を次々に脱いでいく。コン打ちは一時間ほどで終了し、あとは延々ブロック積みの手元。今回のコン打ちは三立米、深さ十センチ幅三十五センチだと長さはえーと、分からないからいいや。それなりの量だったが一時間ほどで終わった。生コンミキサー車の中でかき回していてもあまり時間をおくと固まってしまうので一台から二時間も取り続けていると嫌がられる。場合によってはその会社の生コンが以降使えなくなることもあるので、ゆっくりやってはいられないのだ。
 ブロックの一段目を積む作業を根付けという。打設後適当に固まったコンクリに直接ブロックを付ける時にもやはり根付けと言う。コンクリ直付けの根付けは冬場はしない。コンクリが固まるのに時間がかかるからだ。昨日はそろそろいいだろうということで直付けをした。が、鉄筋の位置がずれていて直したり(当然上手く出来ずに怒られる)、コンクリが高くて削ったりしながらで時間がかかり、ブロックの穴にモルタルを充填する作業までは終わらなかった。充填をしとかないとブロックがずれてたりすることがある。なので充填しないと上の段は積めないのだ。ブロック積みの時の僕の主な仕事の一つである。しかし今からモルタルを充填する分だけ練るのはもったいない気がするし、かと言ってミキサー一台分作っても使い切る作業を組む気にもならない。まあ今日はいいだろ。
 都内は雨だったがみらい平の駅を下りるとみぞれ、自宅に着く頃には雪になっていた。でも雪は夜でやむから翌日の仕事に差し支えはないはずだ。
 さて今朝、雪はやんでいる。もう出ようと玄関の扉に手をかけようとしたら携帯が鳴った。あれ?ブロックの穴に雪が詰まり、それを掻き出さないと充填が出来ない。そんな手前をかけても作業は大して進まないので今日は休み、なのだそうだ。また休みかよ。勤労意欲なくなるなあ。今月何日出れるのやら。