加藤匡通
四月××日（金）
インターロックキングの敷き詰めをする。歩道にレンガだかブロックみたいな者が敷き詰めてあるあれだ。砕石を敷いて転圧、高さを決めてから砂を敷く。その上に並べて行くのだが、なかなか上手く出来ず「なんでこんな簡単な作業にこんなに手間食ってんだこいつ」という視線をひしひしと感じる。
投石用に路上の石を引っ剥がしたら下が砂地で学生たちが驚いたのは僕が生まれた頃に世界中であった話。この国でアスファルト舗装が広がるのはそれ以降だ。
今日は呪わしい天皇制の休日。けど現場に出ている。ああ、デモに行きたい。
職場で「アカ」と呼ばれ思わず笑みを浮かべながら「違うんだなあ、これが」と答えてしまう。左翼が全部共産主義者とは限らない、僕はアナーキストで色は黒です、なんてことは説明が大変なので言わなった。みんな困惑しているだろうが、まあいいや。今日のデモに行っていれば沿道の右翼から「このアカが」と罵声を浴びせられ、こいつら相変わらず自分たちが誰を相手にしているのか学習してないな、不勉強な奴らめ、と鼻で笑うところだ。
