茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

常陽新聞1月26日の報道です。

●「架空求人」の実態明らかに

つくばで「派遣切り」の学習会

つくば吾妻の吾妻公民館で25日、派遣ユニオンの関根秀一郎書記長を講師に迎えての学習会「『派遣切り』ってなあに?」(茨城不安定労働組合(準)主催)が開催され、市民や報道関係者ら約20人が集まった。

関根書記長は講演で、「年越し派遣村」開催までのいきさつについて語り、昨年11月29、30日に実施した「派遣切りホットライン」で解雇通告を受けた派遣労働者からの電話が殺到、「放置したら闇にまぎれて死んでしまう」との思いから、「可視化する場所を作ろうと思ったのがきっかけ」と述べた。

派遣村は当初は200人を想定していたが、1月1日時点でキャパシティを超える人々が集まったため、厚生労働省に要請し講堂を開放してもらった。それでも4日には満杯状態になったという。派遣村に身を寄せた人たちが「住み込みで給料が日払い、または前払いの求人」を希望したにもかかわらず、実際は(ハローワークに登録した)住み込み、日払い求人の多くが「ハローワークとの『お付き合い』で出している求人」で、ある企業は「実際は求人していないけれど、ハローワークでのお付き合いで出している」との架空求人の実態を明らかにし、再就職が難航している実態を明らかにした。

関根書記長は「ユニオンを作って立ち上がれば、違法な派遣解雇、退寮通告を撤回させられる」と訴えるとともに「派遣切り」にあっても泣き寝入りせずに「派遣ユニオン」などの労働組合に相談することの必要性や、「ユニオンを結成して闘うことまでできない状況下に追い込まれた人がいる」などユニオンによるさらなる支援の充実などを説いた。

参加者との質疑応答では、雇用のミスマッチの問題についての質問があり、関根書記長は「住み込みかつ前払いのニーズを満たさないのでは、ミスマッチの問題は難しい」との認識を示し、解雇された派遣労働者を介護分野に回しては、との質問には「介護の現場の人が『介護の仕事は介護をやろうと思った人でないと無理です』と言っている。まじめにやっている人が、生活できない低賃金のためどんどん辞めていく」と、単純に「失業したんだから低賃金職場でもいいだろう」という考えに批判的な見方を示し、介護分野での労働環境の改善についても訴えた。