プラカードを掲げてデモ行進
「震災後の今、どう生きよう? どう働こう?」をテーマに、今年で第3回目の「茨城反貧困メーデーinつくば」が1日、つくば市吾妻1丁目のつくばサイエンス・インフォメーションセンター大会議室で開かれ、約30人が参加した。
今回のメーデーでは大震災被災地への配慮からデモ行進を自粛する団体が多い中、参加者らは集会後、プラカードを掲げてTXつくば駅周辺をデモ行進した。
茨城不安定労働組合などでつくる「茨城反貧困メーデー実行委員会」(加藤匡通委員長)が取り組んだ。
加藤委員長は「2月にプレイベントに取り組んで盛り上がりを図ったが、3月11日で全部吹き飛んだ。でも、社会の基本的なあり方は変わっていない。震災が起こる前から社会的弱者は苦しみ続けている。過酷な労働条件の中でも働かなければならない日雇い労働者がいるし、放射能が怖くても、住んでいる人たちはそこから離れられない現実がある。メーデーは労働者だけの祭典ではない。みんなが集まって手をつなぎ、要求を掲げて抗議しよう」と呼び掛けた。
引き続き、東日本大震災を踏まえて各立場から報告があった。反貧困ネットワークの事務局担当者は「震災を受けた被災地支援で問われたものは、立場を超えた新しい開かれた労働運動や社会運動の在り方だろう。組合員やNPO会員らの身内のための運動から脱却し、暮らしや命を支えるネットワークや大衆運動をつくろう。国や自治体からこぼれ落ちる場所への支援を」と訴えた。
このほか、フリージャーナリストによる映像を交えた被災地・岩手の現地報告や、大学講師による「福島第一原発は今どうなっているのか」の講話、茨城ユニオン県央支部関係者は「震災後の茨城の雇用と労働」について話し、会場からは活発に意見や質問があった。
この後、参加者らはシュプレヒコールで気勢を上げ、「全ての原発を止めろ」「労働者を被曝させるな」「震災にかこつけて福祉の切り捨てを許さない」など手作りのプラカードを掲げてデモ行進した。