茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(看板に偽りあり)(112)車止めの設置

加藤匡通
八月×日(土)
  午後に現場を移動して、前にやった現場の残工事をする。三月十一日にやってた現場を通たっりもして、いろんなことを考えたりするが、それは置いておく。
 駐車場の車止めの設置をした。タイヤを止める、地面から十センチ程出っ張っ角ばったコンクリート製のよく見るあれだ。まず設置位置を決め、墨を出す。墨と言っても今では墨ではなくチョークの粉を使う方が多い。次に設置位置に固定用のピンを刺す穴を空ける。商品にピンも付いてくるがどう見てもぶった切った鉄筋で、現場で簡単に作れると言えば作れる。けど付いてた方が作る分の手間は省けるから当然楽だ。穴は車止めを貫通するタイプではないので車止め裏面のピンの穴と位置を合わせなければならない。で、穴を空けたら接着剤塗ってピン差して置いて終了。接着剤はシリコンシーラント、ガンと呼ばれる道具に装着して中身を押し出す。ほんとにガンみたいな形の道具で、ついつい振り回したくなる(子どもだ)。シリコンシーラントと聞いて怪獣造形用と思うのはマニアだけ、現場でそんなこと言っても誰も相手にしてくれない。
  簡単な作業だが僕は初めて。先にハンマドリルで穴を全部空けて回り、まず一つ目の設置。穴がピンに対して深すぎたりしていないことを確認して接着剤を塗り車止めを置いてみる。うお、墨とずれて車止めが曲がっている。穴の位置が悪かったらしい。接着剤塗りまくったので穴を空け直すわけにもいかない。ピンに部材養生材だったビニール袋をかぶせてハンマ−でひっぱたいたりしてどうにか修正、これに懲りて以降はまず仮置きしてから接着剤を塗ることにした。本来当たり前のことなんだけどね。穴が深いのを接着剤突っ込んで誤魔化したりしながらも作業はどうにか終了、と思ったらもう五時だった。うーん、この作業にこんなに手間取るなんて。はあ。