茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(看板に偽りあり)(113)炎天下の盛り土

加藤匡通
八月×日(月)
 今日だけの現場で、給湯器を据え付けるためのコンクリの台を作りに来た。朝は今月ずっと来ている現場に集合、必要な道具をダンプに積み込み移動。車中では「今日はいただきだね。楽勝だよ、三時には戻ってるよ。」なんて話ていた。
今月入ってる現場はさほど小さい訳でもないのに重機の入るスペースがなく土間もブロック基礎も全部手掘り。この暑いのにと思わなくもないが、嫌いではない。
 さて今日の現場、家本体は完成、外溝が 丸残りで玄関前に給湯器を設置となっている。問題は高さだ。周囲の地盤が低くて予定位置に台の天端を出そうとすると大量に土を盛らなければならない。軽く五十センチは上がる。台は一メートル×ニメートルくらいなので当然その下は全部盛り土、垂直に盛れる訳がないので一回り大きく盛らなければならない。おいおいどんだけ盛るんだよ。つーかその分掘らなきゃいけないだよな。ということで僕はひたすら地面を掘り返すことになった。もう一人の職人は正しい位置を出して型枠を組んでる。さいわい水道管を埋めたばかりの柔らかいところがあったのでそこを掘り返す。そして三時。どうにか盛り土が終わるが、これからコン打ち、ミキサー回して生コン作らなきゃならない。楽勝どころかこの段階で五時に終わらないのは確定、少しでも早く終わらせるために休憩はなし。職人の方は熱中症で頭が痛いと言いながらの作業になっている。えーと、だ、大丈夫ですか?
  ひいひい言いながらどうにか台が完成、僕が掘ったあとは十メートル近い深さ六、七十センチの一直線。なんだ、ほとんどブロック基礎手掘りといっしょじゃないか。盛った土はニトンダンプ一台分だとか。いや、やっぱきついわ。
  今週の後半は元請の工場が止まるし街の資材屋も休みになるのでY社も夏休みになる。あともう少しがんばれば休みに・・・なんかやることいっぱいあるような気もするけどきっと気のせいだ。早く休ませてくれ(とは言ってもY社で一番休みが多いのは僕なのでこんなこと大きい声では言えない)。