茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(看板に偽りあり)(137)コン打ちに一日がかり 

加藤匡通
十二月××日(水)
 土間のコン打ち。そんなに量はないと思うのだが現場周辺は道路が狭くて四トンのミキサー車が入れない。普段なら一台のところを二台に分けて、さらに同じ車が往復したので時間がかかり、十時から始めて打ち終わったのは一時、取りあえず土間を小手でいったん押さえたら二時になっていた。冬場は固まるのが遅いので仕上げまですると時間がかかる。タイル下地のように仕上げをせずに済むのなら打設後に小手で押さえる必要もないがきちんと小手を入れて仕上げると一日がかりになってしまうことも珍しくない。この日も結局五時近くまでかかった。
  コンクリ打設では僕はネコ押しと汚れの洗いがメインとなる。小手で押さえなんて出来ません。傍目には軽く滑っているように見えてもあれは力にかけてコンクリを押す重労働、平らにならすにはそれなりの技術がいる。以前タイル屋の職人が仕上げ前のならしをやってY社の職人に「これやってその夜セックス出来たら化け物だね」と言っていたが、そのくらいの重労働なのだ。
  数日前にも高級住宅地の方の現場でコン打ちがあった。ミキサー車はコンクリを取るのに時間がかかると超過料金をとられたり、場合によってはそこから生コンがとれなくなったりする。この時は考えていたより生コンが多くて、二日に分けて打つつもりの二日目の分を半分くらい打ってしまった。当然時間がかかり打設に二時間、昼飯は交代で食べて仕上げが終わったのは五時近く。みんなくたくた。