茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(362)弁当箱を回収

加藤匡通
ニ月×日(月)
 この何日か都内西部にある学校の建て替え工事に入っている。検査前の片付け清掃で一日床にダスキンをかけ続けたり掃除機をかけたりしている。今月末には引き渡しだそうだ。
 昼食は相変わらず弁当で、毎日作ってくれる母には頭が上がらない。なのに土曜日、現場に弁当箱を忘れてしまった。いつも通りに詰所で弁当を食べ、いつも通りにリュックにしまったつもりが帰宅してリュックを開けると弁当箱がない。弁当箱そのものは予備があるものの、これで母上のご機嫌を損じてしまえばことである。しかも今日は機嫌が悪そうだ。蒼くなりながら弁当を置いてきてしまったことを報告すると「間抜け。」と一言。思ったほどにご機嫌斜めではないらしい。
 今日、現場に入って真っ先に確認しようと思っていたのは当然弁当箱である。詰所に入り土曜に座った机にまず荷物を置く。ここにはない。次にヘルメットや安全帯といった荷物を入れてあるロッカーに行く。あった。ロッカーを開けるまでもなく、ロッカーの前に落ちていた。昼を食べたあと、弁当箱はロッカー内のリュックにしまってういるが、リュック内にきちんとしまうと言うよりはリュックの入り口に乗せると言った方が正しい場合がままあって、土曜もそうだったみたいだ。それで帰りにリュックを出した際に弁当箱が落ちて、しかしそれには気付かなかったらしい。この現場は昨日日曜も動いていたので、いかに使用済みの弁当箱とはいえ元の位置から変わっていなかったのは幸運と言っていい。
  作業服のどれかを忘れたことなら何度かあるが、弁当箱は初めてだ。継続して入っている現場だから良かったものの、一日しか行かない現場だったら取りに戻らなければならない。往復で三時間、いや四時間以上に交通費を考えると目も当てられないことになる。会議でも入ってたら取りに戻ることも出来ない。
  帰りに新宿に出て映画を二本見ようと思っていた。時間も確認して、『虐殺器官』を六時半で見て次に九時の回の『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』を見ようと、『虐殺器官』の前売券も安売りで買った。念のため早めに行って席を取ろうとシネマズに六時に行ったら、六時半の回はもう売り切れていた。あうぅ〜、都心のシネコンはこれがあるんだ。つくばならガラガラだろうに。でもつくばでの上映時間が都内で仕事をしてからだとどうも合わなくって新宿にしたんだけど失敗したな。仕方なく『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』だけ見て帰って来た。初期の殺し屋ルパンをやりたいみたいだけどルパン側は誰も殺してないってどういうことよ?銭形が公安と言う設定になっていて愕然とした。つまりルパンたちは通常の犯罪者扱いではないことになるんだけど、それもどうなのよ?
 さて『虐殺器官』、いつ見に行くかなあ。こうやって期待すると外れの方が多いんだけどなあ。