茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

戦時下の現在を考える講座

組合員の加藤さんより投稿です。

戦時下の現在を考える講座
裁判員制度は兵役ではないかと問いながら『兵役を拒否した日本人』を読む

裁判員制度がまもなく本格的に動き出す。
強制による裁判への国民参加は、私たちに他人の身体の長期にわたる拘束(懲役刑・禁固刑)やあるいは殺人(死刑)の共犯といった結果をもたらす。望まぬ者にそんな判断を強いることは苦役に近い。自分の身体や生命を危険にさらさず他人の身体・生命だけを標的にした兵役といっていいのかもしれない。
殺人事件の件数は減っているのに裁判の判決では重罰化が進行し、世論もそれを歓迎しているように見える現在、司法改革として行われる裁判員制度にはどんな意味があるのだろうか?
そんなことを考えながら、戦前のこの国で兵役拒否をやってのけたキリスト教原理主義者の小さなグループ灯台社についての記録を読んでみる。彼らは聖書の教えの通りに偶像崇拝を拒否し、殺人を拒否したために逮捕・投獄された。
兵役拒否が拡がれば戦争は止められる。素朴な夢物語といわれるのかもしれないが、各国の最初期の兵役拒否者が死者を出すほどに弾圧されたのは、各国の政府が彼らの何を恐れていたのかを物語っている。それは私たちの社会と無関係な夢ではない。

日時 7月18日(日) 14時から16時
会場 きらくやまふれあいの丘・世代ふれあいの館 会議室3(つくばみらい市神生・つくばエクスプレスみらい平駅より車)
主催 戦時下の現在を考える講座(仮)
問い合わせ 090−1794−2437(加藤)

『兵役を拒否した日本人  ―灯台社の戦時下抵抗―』
稲垣真美 1972年 岩波新書