茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(109)大ハンマーに振られる

加藤匡通
七月××日(金)
 台風が過ぎて涼しくなった都内で仕事。朝一はTシャツ一枚だと寒いくらいだ。でもまたすぐ暑くなるだろう。
 土間コン打ちを珍しく怒鳴られることなく終了、次はユンボアスファルト剥がし。現場は元駐車場、アパートの建物部分はアスファルトも全て剥がしてあるがその手前は工事車両の駐車場として使っていてアスファルトはそのまま。建物寄りの何ヶ所か剥がして縁石を設置したりしなければならない。たいてい解体屋に頼むんだがスケジュール調整がうまくつかず自分たちでやった方が早いとなったのだ。
  普段ブロック加工に使っている大き目のサンダーでアスファルトに切れ込みを入れてからユンボバケットに引っ掛けて引き剥がす。強引にやると壊れ過ぎてしまうので加減が必要だが、でもユンボで剥がすの自体はほいほい進む。細かいところは手作業、アスファルトにつるはし突っ込んで軽く浮かせて大ハンマーで叩いて壊す。アスファルトは粘り気が高いのでつるはしで浮かせたくらいでは割れてくれない。大ハンマーは片手で使えるようなサイズではなく柄の長さは一メートルを越える、つまりつるはしと同サイズ。破壊力は抜群と言いたいところだが、それは動力のない道具の中の話。しかしこういう作業は大好きである。物壊して金がもらえるなんて(前も言ってましたな)!喜んでいたら大ハンマーを振り回すのはY社で一番体格のいい人の役だった。何と言うか、女の人だけでなく大ハンマーにも振られてしまいましたとさ。と言うことでやっぱり怒鳴られつつバケットにガラ入れとなった。なんだ、予定通りじゃん。
 『ぴあ』が休刊してしまった。九十七年頃に誌面からピンク映画館を排除、茨城に来て気付いたが地方の映画館は全部出ている訳でもない(石岡のパレットシネマ石岡は僕がこちらに来てからの『ぴあ』では見たことがない。結局一度も行かずに休館した。)。だから決して好意的な読者ではない。そもそも『シティロード』派だったしな、とは二十年も前の話だから置いておくとして。最近は映画の上映時間も全部誌面には載らなくなり、見たい映画は結局電話で問い合わせていたりするが、それでも使っていたのだよ。携帯の小さい画面とにらめっこするのが嫌な、ネットについて行けないおっさんはどうすればいいんでしょう?開いた誌面で映画館探す方が楽だと思うんだけど、慣れの問題なのか?電気使わなきゃ見れないってのも退歩としか思えないんだけどどうよ?さて、これからどうしようか。