茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(523)季節労働者と自覚する

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(523)季節労働者と自覚する

加藤匡通

三月×日(火)

 二月末を待たずに仕事はなくなった。こうなると季節労働者だな。

仕事がないのだから読書がはかどってよさそうなものだが、組合大会の準備だのいろいろすることがあってなかなか進まない。それに、読んでいたプロティノスや他の古代ギリシア関係は中断、今はロシアとウクライナの本を読んでいる。

 で、休みだとゆっくりしていたら社長から電話あった。夜勤だと言う。電話があったのは朝の十時で仕事はその日の夜の九時から。首は締まっているので出ることにした。その日の予定は諦めてとりあえず布団に戻ったが、そんなに都合よくは眠れない。

 都心の繁華街にある小さなビルのトイレの改修だった。便器の下の排水管の交換だが、実際の作業は天井裏になる。V社から四人と監督一人、それで充分にできる分量しかない。現場は昼も動いていて、多分昼には僕たちがつないだ配管の先に便器が取り付けられる。正直、四人いなくてもどうにかなるくらいの作業だ。それだけ仕事がないということなのだろう。

 作業は片付けも含めて四時過ぎには終わり、始発を現場の前で待つことになった。現場の、建物の中から追い出されたに近い。監督は昼もやっているのだから、気持ちはわからなくもない。駅はすぐ近くだ。

 と、社長が車でやって来た。道具の引き上げに来たのだ。現場は二日だけなので、持ってきてすぐに引き上げだ。社長が来るなり早く車に道具を積み込め、ぼさっとするなと僕たちを怒鳴りつけている。「こんな鼻くそみたいな仕事させやがって、俺は頭に来てるんだ。」それ、僕たちに言うことですか?いつも見事な反面教師ぶりには頭が下がります!

 さて、今日は作業をしたいんだけど、昼間起きてられるかな?