茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

派遣切りその後

派遣労働者だったSさんは、昨年11月に県南の自動車部品メーカーで派遣切りに遭いました。会社からの補償は、解雇予告手当ての1か月分だけ。
今年1月から雇用保険の失業給付を受け8月末で終わりました。この間、ずっと就職活動をしてきましたが50代という年齢もあり決まりません。手持ちは数千円となり、住んでいるアパートの保障会社からは9月分の家賃の催促がはじまって途方にくれていたところで組合に相談が入りました。
Sさんと最寄駅で待ち合わせ、喫茶店で状況を聞いたのち、このままだと破綻してしまうので、生活の建て直しにはもはや生活保護の申請しかないという話をして、翌日朝一で市役所に申請に行くことになりました。
翌朝、銀行の通帳や部屋の契約書など資料をそろえて持参し、生活保護の申請をしたところ、問題なく受理され、2週間後の今日、受給が決定し、ほっと一息つきました。また、市の社会福祉協議会を通じた一時貸付を申請し、そちらも借りることができました。(ただし、保証人が必要だったり、審査に時間がかかったり・・・これは、本当に困った人には使えない制度)
また、組合でアドバイスして今年度の補正予算で始まった国の「緊急人材育成・就職支援基金」にも申し込み、訓練・生活支援給付金(月10万円)の給付を受けながら、ワードやエクセルなど、基礎的なITの訓練も受けられるようになりました(その場合、生活保護の金額は減額となります。)

とりあえず、当面、制度を活用しながらSさんは生活の建て直しを図りますが、同じように派遣切りの後雇用保険の給付が終わり、就職が決まらず困っている人がたくさんいるのではないか、と感じます。
これから、年末にかけ、厳しい状況になる前に、ぜひ市町村役所に相談するか、組合にご連絡ください。一緒に解決していきましょう。