昨年１１月に私たちに寄せられた相談から、土浦市へ以下のような申し入れを行いました。
病気で働けなったからと、０歳から７歳までの子どもを抱えた家族に退寮を迫った派遣会社がひどいのは当然ですが、土浦市の対応も相当にひどいと思います。結局この家族は生活保護申請を断念し、派遣会社の寮も出され、子どもたちだけ一旦児童相談所に預け、夫婦だけになってから私たちに相談に来たのでした。現在は子どもたちと家族そろって生活しています。
以前から土浦市の生活保護申請への対応は問題とされていましたが、今回はあんまりだということで、このように申し入れを行いました。みなさん、今後に注目を。
2013年1月4日
土浦市保健福祉部 御中
茨城県保健福祉部 御中茨城不安定労働組合
執行委員長 加藤匡通
同・組合員 □□□□
TEL029-875-9289 FAX029-875-9290
申し入れ書
日頃は私たち茨城不安定労働組合の活動にご理解・ご協力をいただきありがとうございます。
さて、2012年10月31日から11月7日にかけて茨城不安定労働組合組合員・□□□□が、生活に困窮し展望を失って土浦市社会福祉課へ生活保護の申請に行き、結果的に保護申請の取り下げをするに至った経緯につき、土浦市社会福祉課の対応に大きな問題があるため、ここに以下の項目の申し入れ書を提出します。この申し入れ書は、当組合のブログを通じてインターネット上で公開され、また県内の各報道機関へも配布されます。
１、当初、□□□□だけで社会福祉課窓口へ行ったところ生活保護を申請するに至らず相談を終了されてしまいました。そこで後日、弁護士を同行したところ、「弁護士を同行させての申請は横暴だ」と担当職員が発言しました。当人だけで申請するのは困難と思われるから同行者を伴ったのにもかかわらずそのような発言をされるのは、明確に申請権を侵害する違法行為です。
２、生活保護申請受付後の社会福祉課による調査により、□□□□の妻である□□□□の旧姓名義の銀行預金通帳が発見され、これを届け出ていなかったことに対して「虚偽申告とみなす」と担当職員が発言しました。通帳には1円も入っておらず、この件は単に申告を修正すれば済む事柄であり、１、同様に違法に申請・受給を妨害するものです。
３、申請後に「自動車を所有、使用していては生活保護は受けられない、今日乗ってきた自動車を市役所に置いていかなければ審査は通らない」と担当職員が発言しました。生活保護を受給する際に自動車の所有が困難であるのは承知していますが、そもそも自動車がなければ買い物も職探しも困難な県内の交通事情を考えれば、市役所に置いていかなければ申請が通らない、という対応は、明らかに申請を拒むための口実であり違法です。
４、 申請後に２の件、また生活保護申請時の就業の有無についての行き違いなどから、「生活保護申請について虚偽の申告をしたとみなし、警察へ通報する。申請を取り下げるなら通報はしない」「後日の申請取り下げの場合には警察へ通報する」と担当職員が発言し、申請取り下げを強要しました。これも双方でよく話し合い、必要であれば申告の修正などをすれば充分な事柄であり、恫喝により違法に申請権を侵害するものです。またこの発言は小学生の子どもたちを前に行われており、本来市役所が健全な育成を配慮すべき子どもたちに無用の恐怖心を与えるものです。このような生活保護申請における一連の対応は、生活に困窮し保護を求める者に対し、生活保護申請をできる限り遠ざける意図の下に、貴庁が、申請時の行き違い等を「虚偽申告」であり違法行為であると錯覚させようと仕向けているのではないか、という疑念すら喚び起すものであり、厳しくその是正が求められます。
５、そこで、当組合は、上記１〜４に示した違法な法運用を貴庁が一刻も早く改め、困窮する申請者に対し、すみやかに保護申請を受理し、生活の再建を支援するよう申し入れるとともに、この申し入れに対する貴庁のご回答を求めるものです。
６、また、茨城県保健福祉部福祉指導課におかれては、土浦市による上記のような行政運用が生活保護法の規定や趣旨に反している旨指摘して、その是正に向けた指導を行われたく、併せて申し入れるとともに、この申し入れに対するご回答を求めるものです。この申し入れに対する回答は文書にて1月１８日（金）正午までに、郵送またはファクシミリにより行ってください。
連絡先および回答送付先
〒３００−０８４１
茨城県土浦市中１１８４−５１ 自由と生存の家・茨城
茨城不安定労働組合
?０２９−８７５−９２８９ fax０２９−８７５−９２９０
携帯 ０９０−８４４１−１４５７（加藤）
