茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(320)西で鳶の手元

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(320)西で鳶の手元
八月×日(水)
  前に都内西部に行くと書いたが、その現場での作業については書かなかった。今週は半分その都内西部に通っていた。時間も金もかかるし、勘弁してもらいたいんだよ。頼むよ!同じ電車に一時間乗りっぱなしだぜ?(おかげでよく眠れますとも!)
  駅近くの商業施設をテナント全部出しての耐震補強工事である。養生・クリーニング屋のN社の仕事だが、今回N社は耐震補強工事前の内装解体を請け負っている。N社の内装解体に入っていたのは丸十年前で、ボードを切っては壊し切っては壊し、ボードの切粉で真っ白になっていたが実に楽しかった。これはいいと入ったのが前回。しかし今更久しぶりに戻って来た奴に楽しい解体をさせるはずもなく、手元としてひたすら解体材を運び出すだけ。ほんの少し解体をしただけなので楽しいのも少しだけ。ああ、もっと壊したい…
  今回は鳶の手元として呼ばれた。とは言っても鳶本体とは全く別に動いているから夏場にイケイケの鳶の下で走り回る地獄のような目にはあっていない。あれは本当に熱中症で死ぬ。各階にある仮設材置き場の整理を四人がかりでやっていた。同じサイズの仮設材ごとに仕分けて置くだけで作業そのものはきつくもなんともないのだが、なにもせずにただ立っているだけで汗が出る陽気に体力を消耗する。四人中二人は仮設材に触るのもこの現場が初めてで、サイズの細かな違いは当然として置く際の崩れにくくかさばらない正しい重ね方も知らず、作業に手間どっていた。まあ仕方ないよな。それに早く片づけたらその分次々に仕事廻ってくるみたいだから、多少ゆっくりしてた方が。
  詰所は地下で、ここは熱中症対策でクーラーが置かれ扇風機も回っている。上階から下りて来た直後は涼しくて気持ちいいものの、休憩が終わる頃にはすっかり体が冷えている。効かせ過ぎだっつーの。仕方ないので着替えを持って来るようにした。風邪引いちまうよ。なぜこんなことで荷物が増える?