茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

日雇い派遣日記(26)

                 加藤匡通

五月×日(水) ゴールデンウィーク(後篇)

連休だけあって都心部はガラガラらしいがつくばだってガラガラである。昼も夜も車の少ないこと!当然朝の電車もガラガラだ。(昼の電車はそれなりに混んでいる。通勤じゃないからね。)
連休最終日に一人で現場に出ている。朝、職長が作業指示だけしに来た。ご苦労さんなことだ。現場には他職も含めて誰もいない。大きな現場ではないので十人を越すと「今日は人が多いな」という気になるが、一人じゃ広いわな。けど住宅地の中で近隣住民ともあいさつはしてるので、一人黙々と作業って感じでもない。それに、目の前がやっぱり新築一戸建の現場で押してるのか大工が仕事してる。休日に作業してると怒る人もいるので、向かい同士でやってたらどっかからクレームが来るかとも思ったが(そん時ゃ大手を振って休めるというものだ。え、駄目?)大丈夫みたいだ。
一日ブロック塀の基礎の穴掘り。普段なら重機を使っての作業だが今回は作業場所が狭いのと、掘るところに水道管が埋まっていそうなので手掘り。採算を考えると重機でバンバン掘らないと割に合わないらしいが、余計な仕事を増やすことに比べりゃましということだ。ところが土中に砕石なんかが混ざっている上に締まっていて堅い堅い。かといってつるはしでほじくると水道管に穴を開けてしまう。仕方ないので電動ピックで地面をほぐしてスコップ突きたててる。これじゃ言われた範囲の半分で終っちまうよ。