賃金奴隷な日々 日雇派遣日記（看板に偽りあり）（１５３） 早上がりが続く
加藤匡通
四月××日（水）
月曜が二時、火曜もコン打ち終了で終わり二時、今日水曜はコン打ちの型枠解体と玄関に手すりの取り付けまででさらに早く十一時半で終わりその後先週までいた高級住宅地へ移動、昼の休憩一時間とって一時間作業して僕は解放されてしまった。三時前だぞ。職人はもう一件移動して作業だが一人で充分なので僕を連れて行っても意味はない。僕がいればそれなりに僕に対して職人も対応しなければならないが、何の役にも立たない奴を連れて行っても面倒なだけだ。
さらに明日は次の現場にまだ入れないし天気予報は昼頃から雨なので休みになった。Ｙ社で現場がないから休みというのは初めてだ。労働時間が短いのは嬉しいけど、あまり続くと元から少ない勤労意欲がより薄れてしまう。その上休みとは。現場の切れ目が発生するのはいいことではないなあ。
さて、給料出たから本屋に寄って行こう。夜に電話相談があるから映画見てるほどの余裕はないだろう。
