茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(210)掃除機掛けに飽きる

加藤匡通
五月×日(火)
 今日までが連休中の平日の手配。今日から平日、世間も賃労働に戻っている。
  今日も割と自宅から近い現場である。直線距離なら二十キロ、いやもう少しあるのかな?しかし車で来る訳にもいかず電車とバスを使うと交通費はやっぱり往復千円を越える。現場は工場と事務所合わせての新築工事。もう最終段階で明日は落成記念式典をするんだとか。そのための最終クリーニングである。もっとも朝礼で職長が「今日は最終クリーニングです。もう何度目だかわかりませんが。」と嘆いていたので目立つ汚れはとうにない。クリーニングに入っているのは社で、十数年前の僕の記憶では特定の専門職の何々屋ではなく人夫出しの会社だった。最近こういう記憶と違うパターンが増えているけど、これは僕が昔から不勉強だったと言うことなんだろうか。それともそのくらい世の変転は早いと言うことなのか?
  九時過ぎには式典屋がやって来て明日の準備を始め出した。式典屋なんて言い方始めて聞いたが、資材を運んで来たトラックを見るとサラリーマン時代に付き合ったことがあるイベント会社だった。僕が知っているのは公的施設の運営だけだが、こんなこともしていたんだ。式典準備と言ってもやることはイベント設営と一緒でサンギとコンパネで土台を作り、その上に白や紅白の布をかけたりして清潔感だか厳粛さだかを演出している。何やら神道儀式に使うらしき小道具が置いてあったりして嫌な感じに仕上がっていく。式典に参加するキリスト者や本気の仏教徒はたまらないだろう。
  作業は各室内と階段のタイルカーペットの掃除機掛け。昨日も掛けていたそうである。人が出入りすればそりゃいろいろとゴミは出るだろ、糸屑とか。こんなのきりないぞ。結局丸一日やった。当分掃除機掛けはいいや、飽きた。
  帰りの道中に明日の現場の確認をした。「明日薄いんですよ。」と言われてしまったよ。端境期が始まっちゃったのか?今からうまく面接の予定なんか入れられないよなあ。
  と言うことで世の中は賃労働だが僕は明日休みだ。まあみんな頑張りたまえ!がっはっは!(うれしくない)