茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(273)ヤメタランス効果

加藤匡通
八月××日(金)
  昨日今日と例の学校のトイレ改修、ゆるい現場だ。先週は三日、今週は二日入った。今日で工事は終わり、あとは手直しがあるだけで僕たち雑工は呼ばれない。二日間ともクリーニングだがこの現場だとあまり苦にならない。
前回呼ばれた時に「最終クリーニングは二人で二日」と言われていたのでそのつもりでいた。昨日の朝、最寄りのマクドナルドに入って一息ついていたら携帯にメールが入っている。また金送るとかってメールかよと思ったがCメールで来ている。何かと開いたら、駅で待ち合わせをしている相手からの「体調不良で休みます」と言うメールだった。元から薄かったやる気がさらに薄れていく。あーもー!
  午後に派遣会社からお詫びの電車がかかって来たが「加藤さんこのパターン他の人より多いですよ」と言われてしまった。「いやそれ別に俺もせいじゃねえし」といってから気が付いた。それはワタクシから何か賃労働する気力を奪うものが出ていると言うことでしょうか?なんだ俺、いい奴じゃん?人様の役に立ってるじゃん?問題は本人にはダメージが大きいってことだな。いや、でもこれは改良すればきっといいことに使える。そうだ、これをヤメタランス効果と名づけよう、うん。
  で、昨日は一人で廊下を掃除機がけしてダスキンかけて、後は水モップかけるだけにした。今日廊下にモップをかけるつもりだったが、二人で完成したトイレのクリーニングを延々やっててその時間はなかった。小便器も大便器も拭いて、個室の間仕切りも拭いて、洗面台も拭いて、窓も拭いて、床も拭いて。窓は工事が始まってから一度も掃除をしていないので埃が積もりまくり、まず掃除機で埃を吸ってからでないと拭くことも出来ない。床は掃除機がけしてからダスキンかけて更に水拭き、それからペンキやのりを別嬪さんという商品名の、高密度スポンジで落とす。クリーニング出来る人を要望したらきちんと出来る人が来て大助かり、その代わり僕の手が遅いのがよく目立つ。僕が三階、相方が二階のトイレをやっていて、始めたのは僕が少し遅かったものの僕が三階を終わらせる頃には詰所として使っていた教室の清掃も終わっていた。すいません、ご迷惑おかけしました。いや、やっぱクリーニング苦だわ。
  仕事が終わり現場を出て駅に着いたら五時だった。この現場で五時まで働いたのは初日と最終日の今日だけだ。他の日は早くて四時、遅くても四時半には上がってた。一度など土曜で午前中で終わりだったこともある。ラクチンな現場が終わって残念だなあ。