茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(308)特別教育月間

加藤匡通
四月××日(火)
先週の火曜は職長・安全衛生責任者教育教育を受けていた。これは一日では終わらず来週の火曜にまたある。「一人現場とか、職長資格ないと駄目だって最近うるさいんですよ。」とは派遣会社の弁。一日会社の人間の行う講習を聞いているだけだ。体を動かさなくてもいいものの、講師に芸がある訳ではないので眠くて仕方ない。上手い講師は適当に緩急をつけたり、聞き手の興味を惹いたりして飽きさせないが、派遣会社の社員が特別教育のための講習を受けているだけなので、まだそんな腕はない。決まった時間講習を受けないと資格は与えられないのでもう一日やるんだが、それまでに上手くなってる訳ないよな。職長教育と言っても、集まっているのはそれなりに現場経験も長くて何らかの形で職長をしたことのある人ばかりなので、あらためて教えると言うよりはこれまでに知っていたこと、経験したことを整理して体系づけてる、と言った感じだ。朝礼やKYの意味、仕事の割り振りや回し方、職長打ち合わせのやり方など、参加者は多分全員が経験していて講習を聞いても「言われなくてもそうやってる」状態だろう。
それが先週、今週は酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の講習である。こちらは作業そのものは経験があっても、危険性や対処の仕方なんか知らないことばかりである。酸欠作業で日雇派遣に一番馴染み深いのはピット内清掃だろう。酸欠と聞くとみんかこれを思い浮かべて講習を嫌がるそうだが、前も書いた通り僕はピット内清掃が大好きなのだ。これからピットばっかり回って来るのかな。クリーニングと比べたらこっちの方がどれだけ楽しいことか。
なんでこんなに資格取得が続くのかと会社に聞いたら、仕事が少ないからと言われた。四月に入ってから毎日二十人浮いていて、さらに今週で十いくつの現場が終わるそうだ。それはことだな。仕事がないからと仕事を回さなければやがて人は派遣会社から離れてしまう。それではせっかく育てた意味もないので日当払ってでも資格を取らせてむしろこの機会に作業員としてのスキルアップをはかろうと言うことらしい。講習費用(多分教科書代)は会社持ちで日当交通費込み八千円。普段は交通費は千円まで自腹なので普段よりさらに安くなり、僕だと交通費が二千円かかりさらに税金が引かれるので実質六千円を割る。なんかこう書いたらやってらんない気がしてきた。仕事がないのも給料が安いのもやってらんないな。…ワタクシはワガママを言ってますか?
日曜から喉が痛かったが、講習中に熱が出てきたようだ。これは厳しいかな。明日は休もう。はあ、今月何日働けるのやら。