茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(287)指が痛い

加藤匡通
十一月××日(水)
   都心部の、ガムテープを貼り続けていた現場に戻っている。と言うかこの現場には断続的にこの一ヶ月入っている。一週間も続いて入ることは少ない。メインの作業は相変わらずスラブのガムテ貼りだ。鉄骨階段へのガムテ貼りと言うバリエーションもある。この作業は躯体床面へのコンクリ打設が一段落するまで続く。詰所は現場真正面のビルの一階にある。躯体が打ち上がり壁がはめ込まれたら詰所は現場内部に移動して、今使っている詰所はなくなるはずだ。荷物の移動や片付け清掃ではまた増員がかかり呼ばれるのだろう。
   スラブのガムテープ貼りはずっとしゃがみ込んでの作業なのでアキレス腱を伸ばしっ放しで疲れる、とは前に書いた。(あの時はアキレス腱と言う言葉が出て来なくて「踵のうしろ」なんておかしな言葉になってる。これに限らず打ち間違いや誤変換も含めて間違いは気付いてもほとんど直していない。)しゃがみっ放しだから腰も痛くなって来る。この作業での問題はもう一つある。指先の痛みだ。ガムテープを千切ったり貼ったりの繰り返し、手袋をしては出来ない。最初の一日二日は指先が痛いだけで済む。爪との間なんかテープを切る時は痛む。スラブは薄い鉄板、その上に鉄骨からは塗装が剥がれ錆びが落ち、その他にも様々な汚れが積もる。刷毛で掃いてきれいにしてテープを貼るのだが軍手を着けたり外しりが面倒なのでこれも素手。そうすると指先に限らず手が汚れ、ガムテープのノリが付いたりテープを千切ったりと指先を酷使していると指先がひび割れて来る。もちろん痛い。そこへ刷毛の毛先や髪の毛ほどの太さの鉄の削り屑なんかが入ると声を上げるほど痛い。土工や外構屋だった頃もこんな手の荒れ方はしてない。ま、ガムテ貼りが終われば治るだろ。もうそんなに残ってないはずだ。