茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(319)炎天下の草むしり

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(319)炎天下の草むしり
八月×日(金)
線路脇で草むしりをしている。いや、これは嘘と言うか間違いだ。線路工事をしている工区内で草むしりをしているのであって、線路脇と言って思い浮かぶ電車が通っている線路脇で草むしりをしている訳ではない。作業場所に線路はあるものの、高架なので電車を音や振動はすぐ近くでするものの、身の危険はない。草苅りではなく草むしりと書いているのは監督がはっきりむしれ、と指示しているからである。近々検査らしく、見栄えよくしたいらしい。
ゼネコンに派遣会社が一次で入っているが、普段はゼネコンの建築部門の仕事、今日は鉄道なので土木の仕事、これは珍しい。
三人での作業で今日が三日目最終日。継続しているのは一人だけで毎日二人は入れ替わっているそうだ。昨日の二人は炎天下の草むしりを厭い、使っていなかった詰所のクリーニングに一日かけ、監督の怒りを買って取り替えられたんだと。話を聞いて笑ってしまった。しかも外された二人が派遣会社からの作業員で残った一人、三日続けて来ている一人は派遣会社の下請けの派遣会社から来ている。僕のいる派遣会社の格好つかないことったらないな。
時間によって日陰の出来る場所が変わり、監督は日陰に合わせて移動しながら作業していいと言う。「本来は外で作業しちゃいけないくらいの気温だから。」だそうである。いや、それはとても正しい。天気予報についている熱中症予報でも「屋外での激しい運動は避けて下さい。」って言ってるしな。夏場に「暑くて死んじゃう。」と冗談を言ったりするが、現場作業員は年に何人も熱中症で死んでいるので比喩ですらない。かなりリアルな話だ。適当に休んだり水を飲んだりしながら草を抜き続け、三時過ぎには作業は終了した。まあ、昨日来た二人が作業を嫌がったのも無理はない。僕のいる派遣会社は今では養生・クリーニングがメインになっている。普段建物内にいる奴が表に出て炎天下にこれをやれと言われたら、そりゃ嫌になるさ。僕はクリーニングよりこっちの方がラクなんだけどな。