茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(461)ゴールデンウィーク延長決定

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(461)ゴールデンウィーク延長決定
加藤匡通
五月×日(土)

 ゴールデンウィークとは映画業界が言い出した言葉だが、今年はそのゴールデンウィークに映画館がどこも開いていない。多分全国どこでも。当然連休中に映画を見ているはずもなく、いくつかのデモに行っただけだ。ああ、大画面で映画が見たい。

 連休は水曜で終わっているはずだが、まだ仕事が出てこない。連休明けで動いている現場がほとんどないのだと聞いている。昨日社長に電話したら「十八日まで現場出てこないから、どこか他のところに出ててもいいよ。」と言われた。V社に移って派遣会社とは縁が切れたので、そんなに都合よく入れる現場はない。やっぱりバブルだったんだ、と笑った。低額給付、もとい定額給付金早くくれ。

 朝の八時半過ぎに携帯電話が鳴った。仕事も用事もないのだから当然寝ている。こんな時間の電話は仕事関係しかない。出ると、先月ずっと入っていた現場で二人の予定が一人し来ていないから出てくれないかと言っている。昨日確認したじゃん!どーなってんだよ!飲んでいたころはともかく、この十五年以上休みにした日はなにか用があって休んでいたので、朝こんな電話が来ても断っていたし、派遣会社はそれをわかっていたので朝電話なんか寄越さなかった。だが今回は事情が違う。とても億劫だが一日でも出れた方がいい。「行きます。」

 ちゃんと朝も食べてから家を出た。こんな時間に連絡が来て現場で遅いとか言われる筋合いはない。現場に着いたのは十一時過ぎ。重役出勤もいいところ。こんな時間に現場に入ったことないんじゃないかな。

  作業内容は一階の床スリーブ取り付けだった。一階の床はこれからコンクリを打つ。今は打設用の型枠を組んで配筋しているところ、床にはコンパネではなくスタイロが敷いてある。前に来た時はスタイロの上に墨出しをしたが、今はスタイロの上に鉄筋が組んである。床スリーブを入れるところは鉄筋がよけてあり、墨に従ってスリーブを置き、釘で固定すれば終わりだ。今回のスリーブはボイド、つまり防水剤を塗った硬い紙で下はスタイロ、発砲スチロールなので釘はプラスティックだ。ボイドはあらかじめ寸法で切ってある。・・・これ一人で充分終わるんじゃないの?

 案の定早く終わり、詰所に戻って社長に月曜の人工電話すると、「加藤さんは休みだから。」と繰り返された。公共料金払えるかな?単発バイト探すか?