茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(478)『鬼滅の刃』と『ネオ・エヌマ・エリシュ』

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(478)『鬼滅の刃』と『ネオ・エヌマ・エリシュ』

加藤匡通

十月××日(月)

 昨日、友人が『劇場版 鬼滅の刃』を見たいというので、彼の居場所から一番近いシネコンに車で行った。僕は原作もテレビシリーズも見ていなのでどんな話なのかまるでわかってないが、なんとかなるだろ。『メイドインアビス』も『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』そうして見始めたんだし。

 茨城ですら呆れるくらい上映回数が多く、通常なら十時、十二時、三時って感じだろう上映時間が十時台に十五分程時間をずらしながら四回、十二時に四回、と各時間に四回、一日で二十回の上映になっている。なんだこりゃ?こんなには埋まらないだろ。『ポケモン』も『コナン』も『君の名は。』もこんなにやってないんだから。

 十二時台に見ようと、十二時ちょっと過ぎに劇場に着くとロビーは子どもを中心とした家族連れでいっぱいだった。発券機の前に行くと、なんと十二時台は完売になっていた。ええと、席が半分になっているとは言え七百人とか八百人は入ってることになる。友人のスケジュールで考えるとその次の回は遅すぎて駄目だ。「今日は諦めようか。スケジュール考えとくわ。」

 仕方ないから昼を食べるかと近くのインド料理屋に行くとここも満員。こんなとこでまで人生を味合わせなくていいから!別の店でカレーを食べて友人を送った。

 一人になってからさっきのシネコンに戻り、『82年生まれ、キム・ジヨン』を見た。僕は原作のほうが好きだが、これはこれで悪くない。

 で、今日。小洒落た街でのスリーブ補修はどうにか終わり、ほっとしたものの、仕事はなくなった。社長は十一月過ぎまでないと繰り返している。他の仕事してていいと。いや、こんな状態でやりたい時だけ出来る他の仕事なんて見つからないだろ。日雇派遣の時はほぼなかったのに、職に着いてはその度に飢える自由を獲得してるな。

 夜になって友人から電話があった。「すまん、『鬼滅の刃』見ちゃった。」マジか!『シン・エヴァ』の予告見たいのにどうすりゃいいんだよ!また予告メインで映画館いに行くのか。たまにやってるから、まあいいけどな。

 席の予約を取っていければいいのだが、二人ともカードが使えないのでこういうことが起きる。それはそれで仕方ない。

 あらゆることが急速にオンライン化されていて、そのうち僕は社会から居場所がなくなるに違いない。先日には『ネオ・エヌマ・エリシュ』と言う古代アッシリアが舞台の漫画の二巻目が電子版のみで発売と知り腰が砕けたばかりである。単行本の五倍位までなら出すから、同人でも何でもいいので紙で出してくれませんかね?