茨城不安定労働組合

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日雇い派遣日記(71)外溝でもクリーニング

十二月××日(土)

               加藤匡通

 先日のコン打ちで汚れた道路際のレンガを洗ってる。コン打ち前にパイオランテープ(商品名。緑の半透明のテープで粘着力は弱い。養生でテープの貼り跡を残したくない時によく使う。)を汚さないようにと貼ったが脇が汚れるのは防げないし、コン打ちするところじゃないからと貼らなかったところを歩かれてしまいその跡が残ってしまった。ホースで水流しながら金属のブラシでこする。大きな塊は皮すきというヘラみたいな道具で削ってからこする。落ちない汚れにはサンポールを使うけど、すぐに流さないと色が変わってしまうので要注意。この時期の水仕事はやっぱり冷たいよ。濡れてると落ち具合が分からないないが、しばらき経って乾いたところを見てみると、うーん、あんまり落ちてない。てか、白いコンクリ跡が薄くなって広がっちゃった感じ。いいのか、これで?
 この作業はクリーニング、似たような作業は日雇派遣でさんざんやった。日雇派遣で一番多い派遣先が養生クリーニングだったからである。外溝屋に来てもこの作業ですか、そりゃ当然ありますよねそうですよね。「わしはクリーニングが嫌いなんじゃあー」と叫びたくなるのをこらえてレンガをこすり続ける。誰でも出来る単調だが簡単な作業。
 しかし外溝屋の手元としても不十分、誰でも出来るクリーニングも嫌い、じゃあお前は何が出来るんだよ、そう聞かれたら何と答えよう。雑工かな、やっぱり。特別な技能もなく、なんでもやらされるが現場の職種のヒエラルキーの最低辺。手元はあくまでも助手、サブでしかないが雑工はどうにかメイン。いや、やっぱりサブだな。どうとでも取り替えは効く。手に職とは言い難い。けど、一番なじんだ職種だ。