茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(107)レジュメいつ切りゃいいんだよ

加藤匡通
七月××日(月)
 都内で日雇派遣をしていた頃は、ビラだの会議のレジュメを書いたりといった用のある時には間に合わないと思えば仕事を休んでいた。自転車操業の日雇派遣、現場に出て日当もらわないと生活出来ないのでなるべく休みたくはないからそういう事態はなるべく避けたいがどうにもならない時は仕方ない。基本的には事務所に「明日休みます」と言えばいいだけだ。さすがに前日の夕方、手配の確認時に初めて告げるのはまずいが(それでも休むことは出来る。ただし、当然そんなことをしょっちゅうしてると派遣会社側は現場への人の手配の予定が組めなくなるわけで、そのうち手配の時にこちらの要望を聞いてもらえなくなる。)二、三日前から言っておけばまったく問題ない。次の会議にビラが間に合わないなと思ったら、徹夜で仕上げるのではなく仕事を休んでた。睡眠削るとろくなことがないので無理はしない。通いの現場でも同じである。日雇派遣は労働者の都合を最優先にすることが出来たいい職場ではあった。
  茨城に移ってからはそのために仕事を休むことはなくなった。後から入って来た経営者の息子が「明日ビラ作るんで休みます」はまずかろう。後に経営者になる訳だが、給料遅配しやがる経営者が「レジュメ切らなきゃならないから明日会社休みね」とか言ったらもっとまずかろう。なんて考える必要もなく、五時に仕事が終わったら事務所兼自宅を二階に上がれば後は仕事なんか気にせずレジュメ書きだろうとビラ撒きだろうとし放題。もちろん経営者の正しい姿勢ではない。ま、時間はたっぷりあったのでいろんなことが出来た。
  で、今。いくつかの作業が並行していて正直いっぱいいっぱいになっているが、そのために休める状態でもない。よそに比べたら休みは取りやすい方だと思っているが、日雇派遣とは比べるべくもない。今日は世間は三連休、電車はガラガラ座り放題寝放題。事前に言っときゃ休めたろうが、多分休みだろうと何も言わなかったら当てが外れて炎天下にミキサーでモルタル練ってる。ああ、今日が休みだったらレジュメ一つくらい片付いてたんだけどなあ。この季節に睡眠削ったら体調崩すしなあ。何削ったらいいんだか(何を削るべきかという結論は出ているがそんなことしたら生活出来なくなる)。
 そんなことを考えながら最寄駅から現場へのバスを待っていたら、来た都営バスは正面に日の丸を付けていた。やっぱり今日は仕事じゃなく、地元で誰も来なくとも天皇制についての学習会を開いているべきだったのだと後悔する。