茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

 茨城ユニオン定期大会への連帯の挨拶

 八月二十六日に行われた茨城ユニオンの定期大会に連帯の挨拶を送りました。
 茨城不安定労働組合を立ち上げる時からずっとお世話になっていながら二年続けて大会欠席と不義理をしています。

 茨城ユニオンのみなさん、大会おめでとうございます。本来なら大会におうかがいすべきところですが、昨年同様またしても組合企画と重なってしまい、おうかがい出来ず申し訳ありません。
3・11が様々なことについての大きな転換点と見なされています。しかし私たちは3・11を転換点とは考えていません。状況はそれ以前からずっと悪化し続け、3・11を機に人々の目にはっきりと見えるようになっただけではないかと考えているからです。福島の原発事故に対する人々の反応は(もちろんこの文章を書いている私自身を含めて)そのことを実に象徴的に現しています。以前から指摘されていた原発を巡る様々な問題に、地震による決定的な事態を向えてようやく人々は気がついたのでした。
 この国の社会保障や労働者を取り巻く状況も同様なのだと思います。言うまでもなく権利とは戦って勝ち取るものであり、一度勝ち取った権利も戦って使い続けなければ失われてしまいます。その意味で、全国各地で多くの人々が反原発デモに参加するようになったことは喜ばしいことです。茨城ユニオンの反原発への粘り強い取り組みも素晴らしく、私たちなりのやり方でみなさんのあとを追いかけて反原発の戦いに参加したいと考えています。運動の中には労働組合の旗を掲げさせない方針を取っているところもあると聞きますが、そのようなやり方は運動の多様性を切り縮めるものでしかありません。労働組合の活動は決して狭い意味での労働者の利益を守るためのものではなく、様々な人々が幸福に共存できる社会を目指すものであり、それを排除するということは現行の搾取と抑圧に満ちた社会をそのままの形で維持することを望む側に利するだけでしょう。私たちは様々な場所で労働組合の存在理由を話さなければならないのではないかとも思います。
 私たち茨城不安定労働組合はその名の通りまだまだ何重もの意味で不安定ですが、これからも地域での労働運動にともに戦って行きたいと思っています。

2012年 8月26日
茨城不安定労働組合