茨城不安定労働組合

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賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(272)南流山へ戻る

加藤匡通
八月××日(火)
  五時四十四分みらい平発の電車に乗って、当然眠いのでいつもの様に目を閉じた。南流山で乗換えだ。目を覚ますと電車はホームに入るところ、しかし何かがおかしい。南流山は地下ホームだがここは地上、手前で目を覚ましたかと思ったが、このホームは北千住じゃないか!やっちまった。慌てて向かいに来た電車に乗り込む。北千住までの往復は三十分のロスだが今回は朝礼が八時十五分な上にかなり早めに家を出ている。駅前のマクドナルドでゆっくりするつもりだったのだ。南流山に戻って予定の下車駅に着いたらやっぱりトイレに行きたくなって、駅からバスに乗ったら七時半。今日の現場は最寄駅からどうやっても二十分歩くのでバス代が出ている。僕は交通費を安く上げるために少し離れた駅からバスを使っているので乗っている時間も長く、現場に入ったら八時だった。間に合ったとは言え一日の始まりがこれでは先が思いやられる。
  今日の現場は昨日と同じマンションの改修工事。工事はもう終盤、足場もばらしている。僕はばらした後の廊下の扉と手摺の養生を四人一組で剥がししている。作業自体は難しいもんじゃないが傷や汚れが着かないようにがっちり貼ってあるテープを剥がすのは結構な手間だ。手摺のテープ養生を剥がすとテープに飛び散った塗装がさらに飛び散り、その掃除もしなきゃならない。これまた手間だ。
  しかし日差しが強いな。こんな日差しの下で穴を掘っていたとは信じられない。今じゃもう無理だよ。倒れちゃうだろ。