茨城不安定労働組合

誰でも入れるひとりでも入れる労働組合である茨城不安定労働組合のブログです。

賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(317)鈴木書店はやっているか?

七月××日(金)
  四日続けて千葉に来ている。手配の人間は「近いでしょ。」と言いたげだったが近いと言えるのは松戸野田柏流山辺りであって成田はもちろん千葉市だって近くはないのだ。時間も金額も都心部に出るのと変わらないのだよ。楽しみと言えば普段行かない古本屋に行けるくらいだ。
 と言うことで海の近くのマンション改修工事に来ている。改修はいつもの通りの塗装絡み、それももう終盤で土曜には検査だそうだ。僕たちのメインは昨日までは駐車場のクリーニングだった。駐車場の目地にシール材を打ったがその際通行止めも養生もしなかったので駐車場利用者が固まっていないシールを踏んづけまくり駐車場はシールだらけになっている。一目見て呆れた。シール屋何やってんだ?それとも監督何やってんだ、か?せっかく打ったシールも汚くなっているが、これは僕たちにはどうにも出来ない。監督から剥離剤のスプレー缶を渡され、まず皮スキでケレンしてたら「剥離剤だけにしてくれ、ケレンすると跡が残る」と止められてしまった。はあそうですか。ケレンした方が早いしラクなのに。で、二人で一・五日かけてシールを落とし(ただし思い切り跡は残る。これは塗装でもしないとどうにもならない。)、あとは片付け清掃と監督が気になったところのクリーニングである。ああ、つまらない。
  帰りにそんなに遠くないような気がしたので西千葉に出た。父から引き継いだ会社を潰して日雇派遣に無事復帰した〇九年に入っていた現場があって、その近くに鈴木書店と言う古本屋があったのだ。久しぶりで寄ってみたら、やっぱり以前のように十冊以上買い込んでしまった。でも五十円百円の本が多くて千円ちょっとで済んでる。『ゲリラの朝 ポルトガル領アフリカ“解放区”ルポ』は以前他の店で見かけた時は高くて手が出なかった本だが五十円である。朝日ソノラマの本と知り驚愕。朝日ソノラマは十代の頃本当に本当にお世話になった出版社である。『宇宙船』熟読してたもんなあ。こういう本も出してたんだ。その朝日ソノラマも、もうない。