茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(448)今年二回目

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(448)今年二回目
加藤匡通
十二月××日(水)
   年に二度くらい風邪で寝込んでいる。まあだいたい昔からそんなもんではあるので殊更体力が落ちたとかは、いややっぱり落ちてるよな。
   今月初めに風邪をひき、三日寝込んだ。楽しみにしていた予定がパーになり、仕事も二日休んだ。仕事に戻るも、熱こそ下がったものの体調はまるで戻っていない。もう何日か休めばいいのだろうが、V社の社長は「みんなどうして風邪で休むのかなあ?風邪なんて現場に出れば治るのに。」と真顔で言う人である。仕事が生き甲斐と言う立派な人格と強靭な肉体の持ち主ならともかく、生きるために仕方なく賃労働をしているだけでなるべく働きたくないと言う極めて軟弱、いい加減な人格と肉体の持ち主である僕にはそんなの無理な訳だが、強い圧力に当然なり、休みを短くしてしまうのだ。
   土曜から一週間が忘年会と集会で埋まっていて、財布と体力の心配をしていた。毎日は入り過ぎだろ。忘年会を二つ終えた一昨日月曜、いつものように咳き込み、喉の痛みと鼻水に加えて熱っぽさを感じながら作業をしていた。
 やっているのは接続した配管の錆止めだ。接続部分のネジ切りの溝は全部をネジ込む訳ではなく、露出した部分が残る。ネジ切りの部分は配管を削っているから露出していれば空気に触れて酸化する、つまり錆びるので錆止めの塗装をしなければならない。で、脚立に昇って天井近くの配管に刷毛で錆止めを塗って廻っている。一回で仕上げようとすると刷毛にたっぷり錆止めを浸けないとならないが、そうするとポタポタ垂れて手や顔どころか床を汚すし、僕は貧乏性なのでどうしてもこういう時に少な目に刷毛に浸けてしまう。簡単な作業のはずだがなかなか上手く出来ない。
   どうにか一日が終わり帰宅したら三十八度五分あった。こりゃ駄目だ。当然火曜は休んで医者に行き、インフルエンザと言われた。土曜まで外出禁止だと。今年二回目だぞ!年末年始で色々あるのに今月ガタガタだ。いやそれ以前に今月の公共料金大丈夫か?
 社長に電話をした。「すいません、インフルエンザでした。土曜まで休みます。」「しばらく出れないってことね。あっそ。」・・・社長、人区のことしか考えてないんですね。お見事!