茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(517)グリフォンの聖地

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(517)グリフォンの聖地
加藤匡通
一月××日(木)
 年明けやや遅めに仕事が始まった。数日したら、別の現場に始発では間に合わないと自宅に朝四時に迎えの車が来て連れて行かれ、その翌日から仕事が途切れた。

  仕事がなくてもやるべきことならたくさんあるので、暇になったりはしない。やるべきことがちゃんと出来るかは別の問題である。
 数年前、土浦駅前に図書館が出来た。新聞の縮刷版とかも結構あって、調べ物には便利だ。だがまあ、 図書館よりもその斜め向かいのつちうら古書倶楽部に行く方が多い。 図書館の下に市民ギャラリーと言う施設がある。普段そっちに行くことはない。関心のある展示をしてないからだ。
 が、今日は市民ギャラリーに行って来た。「パトレイバー三十周年突破記念in土浦」をしていたのだ。十八年から似たような展示を各地でやっていたが気付いてなかった。けど知ってても、わざわざ行ったかどうか。土浦なら行く気にもなるさ。今回土浦に来たのはグリフォンの聖地だから。・・・グリフォンって土浦出身だっけ?最早すっかり忘れている。
機動警察パトレイバー』は僕が大学生の時にOVAから最初の劇場版を経てテレビシリーズまで展開されている。当時は大学のSF研究会に所属する立派なおたくだったので当然リアルタイムで見ている(今でもかSFや特撮、アニメは好きだが、見たり読んだりする量は格段に減っているので「立派なおたく」とは言えない。)。漫画は何度も読んでるし、もちろん『二課の一番長い日』は大好きだが、一連の作品で一番好きなのは傍流の『WⅩⅢ』だ。
 最初の劇場版は、今では信じられないが池袋の文芸坐2(もう文芸地下劇場じゃなかったと思う。)で公開された。前売り買ってびっくりした憶えがある。あれ?通学経路の池袋で降りて文芸坐まで買いに行ったんだっけ?渋谷や新宿では公開していなかったのだ。文芸坐にはその後、仕事で通うようになる。

 正直劇場版の一本目を初めて見た時にはピンと来なかった。OVAを見るより先にこっちを見たので人間関係がイマイチわからなかったためもあるが、これはその後何度も繰り返している。一番の理由はバブルの何たるかを理解していなかったことだろう。今となってはバブルに浮かれていた当時の状況を極めて冷ややかに見つめていた押井守に感嘆するものの、当時は僕も浮かれていた一人だったのだろうと思う他ない。
 とかいろんなことを考えて展示を見ていた。もう三十年以上経つのか。後藤や南雲は格好いい大人に見えたが、彼らの年齢などとっくに越えている。榊や実山は想像も出来ないお爺さんに近かったが、僕の実年齢は彼らに近くなっている。中身はほとんど変わってないままだがな。これは成熟してないということなので、いいことではない。

  展示を見終わって、帰りに入口を見て嗤った。国会や県会の議員共の挨拶状が貼り出してある。あんたら見たことあんのかよ?名前さえ知らなかったんじゃないの?こういうのは恥ずかしいだけだからやめてくれ。

  ところでグリフォンの聖地って緯度0じゃないの?