茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(553)全員放置プレー

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(一人親方)(553)全員放置プレー
加藤匡通
六月××日(水)
 巨大で迷路な現場は今日で終わりだ。現場はまだまだ終わりは見えないが、U社から来ている者は全員明日から別の現場だ。
 U社は応援で入っているが、設備の元請けが管理出来ているのかは疑わしい。毎日の人区すら把握されているのか怪しい。高層過ぎて担当の監督との電話はつながらず、毎日の指示もない。どうにかやれることを見つけて作業している状態である。多分監督はU社がその日に何をしているのか知らない。
 僕も似たようなもので、最初の何日かはU社の職人たちと現場内を遭難したりしていたが、図面を渡され穴埋めになった。やがて予定していた穴埋めは終わり、監督に連絡し、二周目が始まる。配管は次々に立ち上がって来るので埋める穴はいくつも後から出てくる。もぐら叩きに近い。以降監督とは連絡がつかず、本来別作業なので聞いても仕方ないU社の職人たちに一応確認して穴埋めを続けている。
 U社の職人たちにしても僕がやることがなくなって「次は何をしますか?」と来られても、自分たちのやる作業をどうにか見つけている状態だから困るのだ。とは言え、お荷物感は強い。
 最早誰にも管理されていないのだからどこか現場の隅に隠れてさぼっていてもよさそうなものだが、一人で作業をしていると自分の作業の手が遅いのではないかと時間目一杯作業をしてしまったりする。奴隷根性?くそ。
 さて、U社の職人たちは次の現場に道具を持って行くからと、三時には現場を出ると言っている。何も言われてないんだが、僕はどうするかな。