茨城不安定労働組合

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日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇)(564)「温度変化に注意して体調管理に気を付けましょう」

日雇派遣日記 賃金奴隷な日々(日雇)(564)「温度変化に注意して体調管理に気を付けましょう」
加藤匡通
十二月××日(水)
 最近よく携帯に「あなたのことが気になっている人がいます」とかってメールが来る。女性ってことになってるけど、公安だよね?僕のことを気にしてる女性がいるとは最早全く思えない。そのくらいの自覚はある。それにしても、わざわざ教えてくれるとは親切な携帯だこと。
 工場が年末年始の長期休暇に入った。十六日間と聞いているが、工場の労働者に日雇はいないのか?月の半分も休みで耐えられるとは思えないんだが。工場が社員労働者だけで廻せるとも思えないし、どうなってんだろ。
 休暇に入ったのは工場であって、改修工事の方はまだ動いている。僕たちが休みに入るのはもう少し後だ。こっちには日雇派遣だの日雇がうようよしているので、そんなに長く休まれたことだ。
 養生している場所はとても暑くて作業をしていると汗ばむほどだった。下では機械が動いてるし、ダクトによっては触れないくらいの熱を持つ。だから暑い。なので外は寒くなっているにも関わらずズボン下を穿いかずにいた。作業中は暑くなって上着を脱ぐくらいだから、ズボン下なんか穿いてられない。ダクトがあったり天井が低ければ腹這いになってテープを貼ったりしているが、体の下の足場板が熱いこともある。長時間留まれば低温火傷をするような温度だ。
 しかし長期休暇ともなれば機械も止まる。当然場内は暖まらない。休みに入った初日は風邪引くかと思ったよ。そんな日に限ってコンビニで無料だからと大きめペットボトルの冷たいコーヒーをもらって来てる。暑いんだから冷たくても大丈夫と思った訳だが、なんとも間の悪いことで。
 朝礼で「温度変化に注意して体調管理に気を付けましょう」とはよく言われるが、出来るか!
 工場は本来二十四時間稼働らしく、午後になると遅く出勤してくる者向けにラジオ体操が流れる。これまではそれが時計代わりになっていたが、誰もいない工場に流れるラジオ体操には怪談の趣がある。